yukoです
今、信濃木崎夏期大学が開かれております。
私は8月3日、東京大学名誉教授、物理学の一丸節夫さんの「宇宙圏から生物圏へーエネルギーの科学でめぐるー」を受講しました。
Ⅰ かに星雲に学ぶ
Ⅱ 地球温暖化を憂う
Ⅲ 生物圏の進化・変成そしてこれから
Ⅳ 宇宙生物学のあけぼの
さすが、視野が広い!宇宙から生物について考えるとは・・・考えてみればあたりまえのことかもしれないのですが・・・
温暖化に関しては、ICPPのCO2などの温室効果ガス原因説を論じてらっしゃいました。
水蒸気も温室ガスの範疇ではあるが、水蒸気は温室ガスには入れていない。それは、水蒸気は人為的な要素が少なく、CO2などは産業経済活動など人為的要素が多分に関わってくるから。とのこと。
でも示されたデータからは、それ(CO2などの温室効果ガス)が原因なのか?結果なのか?私にはわからなかったのですが・・・
この疑問をずっと持っているのですが、いまだに解決されておりません。
先生に質問したかったのですが、仕事で最後まで受講できなかったので、諦めました。
学んだことは・・・例えば、
二酸化炭素(CO2)が増えることにより、海洋に吸収され、水(H2O)と反応して炭酸(H2CO3)となり
H2CO3 → H+ + CO3-
の過程を通じ、水素イオン( H+)を放出し海水を酸性化する。 サンゴ礁の死滅の繋がる。
など、地表の大気や水系、生物系も物理的・化学的・気象的・生態系的に変化を受ける。それと表裏一体で、人間文明により進化変遷する地球生態環境の維持に責務があり、人間にはその重責をはたす能力がある。
生命は複雑であり、単純な言葉では記述できない。生物多様性をあつかう際のポイントである。
また、地表の温度は、太陽からの入射エネルギー、地表からの熱放射、さらに大気のおよぼす温室効果、これら三者間の微妙なバランスにより、生命誕生に最適とみられる15℃近傍に維持されてきた。とのこと。
ここのところはガッテン!
温室効果の赤外線のみならず、紫外線の吸収(酸素やオゾン)も関係あるのですよね!
・・・・・・・
さあ、広い視野を持ち、私たちの地域の環境についても考えてみたいですね
3 Responses
木曜日, 9. 8 月 2012
エ~ッ、ツッコミを要求された(^^;ひげですが、どっから突っ込んでいいものやら。
まずは、夏期大学の講義が聞けてウラヤマシイ...
なかなか、面白そうだったようですね。
> 温暖化に関しては、ICPPのCO2などの温室効果ガス原因説を論じてらっしゃいました。
この件については、まっ、惑星物理学等の専門家では無さそう?なので妥当な対応だと思います。
一丸節夫氏は、プラズマ専門の物理学者らしい。あと、落語が好きで、バレーボールの名手だったとか(^^;
> H2CO3 → H+ + CO3-
あれ?サブ文字がひょうじできませんねぇ...
しょうがない、見にくいけどこのママでよろしくm(_ _)m
これって、おそらくウォーカー・フィードバックの事を説明したのだと思いますが、正確には
CaSiO3 + 2CO2 + H2O → Ca2+ + 2HCO3- + SiO2 … ケイ酸塩鉱物の風化作用
CaCO3 + CO2 + H2O → Ca2+ + 2HCO3- … 炭酸塩鉱物の風化作用
雨水が陸地を洗って、溶けたこれらが海に入って
Ca2+ + 2HCO3- → CaCO3 + CO2 + H2O … 炭酸塩の沈殿
でもって、つまり、Caの介在した反応だけじゃ、結果二酸化炭素の増減は無いのですが、ケイ素(多くの岩石)が介在すると
CaSiO3 + CO2 → CaCO3 + SiO2
となって、明らかに二酸化炭素は炭酸カルシウムとして海中、海底に固定されます。
んな訳で、この仕組みは陸地と海洋のある地球では、増えすぎた?大気中の二酸化炭素を減らしたり、その逆にしたりして、地球の二酸化炭素濃度を一定に保つベーシックな反応とされています。
ただし、この循環は数百万年~数千万年のスパンを前提にしていますから、今の急激な二酸化炭素濃度の上昇に短期間で効果があるわけではありません。
あと、炭酸で
> サンゴ礁の死滅の繋がる。
の部分ですが、上の炭酸塩の沈殿の式がサンゴの生育過程ですよね。
つまり、二酸化炭素を発生します。
だから、もし死滅すると二酸化炭素の発生は止みます。
でも、だからと言って地球環境全体での収支も是非も分かりません。
気がついた点の最後
> 生命誕生に最適とみられる15℃近傍に
生命の誕生に関してはまだ未解明な部分が多く、上の表記は当たりません。
それは、おそらくもっと過酷な環境だった、とする説の方が有力です。
むしろ、惑星・地球に於いては、生命こそが自ら地球環境形成に大きく関わったのだと考えています。
(ハビタブルと言いますが、生命に適した環境と言う部分で、宇宙線とか紫外線とかが大いに関係して来ます)
かように、タダタダ難解(^^;なのがこの問題なのですねぇ...
御期待通り、ツッコメたかしら?
アタシはこの機会に、久しぶりに復習できて感謝感謝!!
金曜日, 10. 8 月 2012
へー!バレーボールの名手だったのですか~
私は迷手なのですが・・・
ウォーカー・フィードバックの事を説明したのか?わかりませんが、私の理解としては、二酸化炭素が増えると、水と反応して炭酸となり、サンゴを死滅させる。という事。よって、二酸化炭素が増えた結果こうなる。サンゴが減っている理由を説明してくれたのだと思います。
土曜日, 11. 8 月 2012
またまた細かいことで恐縮ですが
サンゴが死んでしまうのは二酸化炭素増加のせいというよりは、海表水温の上昇が原因とされています。
海水温の局地的な上昇の原因が、二酸化炭素濃度の上昇にあるのかどうかはこの際オイトイテね(^^;
サンゴってサンゴと言う虫?が褐虫藻と言う植物と共生して生命活動を維持しているらしい。
それが、環境水温が適温を超えてしまうと共生相手の褐虫藻がサンゴの殻から逃げ出してしまい、結果サンゴのエサというかエネルギー源がいなくなって飢え死にするのがサンゴの白化とか死滅とされています。
従って、炭酸がサンゴの殻(死骸)を溶かすのは、その後の結果になると思います。
日本の近海やその他の海でサンゴが白化或いは死滅しているのは周辺海水温の上昇が原因のようです。