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Author: hige
• 土曜日, 3 月 10th, 2012

岩波ブックレット「内部被曝」という本を読んでみました。

全70ページほどの小冊子ですが、なかなか中身のコイイ本でした。
一部「如何なものか?」というのもありますが、今後、被災地から遠く離れた地域でも大きな問題となるであろう、食品による内部被曝についてとても詳しく書かれていて大変勉強になりました。

ただし、体内被曝の絶対リスクの評価についてはチョット強調されすぎな印象を持った事も事実です。医者でも放射線学者でもありませんから、偉そうなことは言えませんが、震災以前の日本でも、日常の呼吸や飲食による、避けることの出来ない内部被曝量は0.8mSv/年~程度あったとされています。
今回、国が示した基準は、通常の飲食による年間内部被曝量を最悪でも1.0mSv以内に収めようと言うものです。これは、通常購入して食べる物が全て基準値目いっぱいに汚染されていて、尚且つ今回の原発事故由来の放射能がゼロリスクの食品は一切食べなかったケースを想定した極端な具体的例だと考える事が出来ます。

もちろん市販食品のゼロリスクは理想ですが、通常の経済活動である生産・流通・消費を維持しながら被災地の復興を目指すには許容できる範囲ではないでしょうか。それでも、この基準では房総から三陸方面にかけての水産品の多くは市場に出て来ないでしょうね。


実は、この本でそれよりも気になったのは焼却処分する瓦礫に含まれる放射性セシウムの事でした。
ナンデモ、既存の焼却施設のバグフィルターではセシウムは取りきれないとか?
だとすると、東京都民は大いに怒らなきゃ...

ただし、河野太郎のブログ「ごまめの歯ぎしりによれば
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独立行政法人国立環境研究所などの廃棄物焼却炉の実証試験で、バグフィルターにより、99.9%以上のセシウム137が除去されることが確認されています。神奈川県内では、焼却施設でバグフィルターを通ったガスを測定していますが、2ベクレル/kgの検出限界で、セシウムは検出されていません。
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っとありますが...(こちらのQ&Aは間違いなんかも多いので要注意!!)

P.S.この本、3.11の大町イベントの某及川氏から買えるようです(^^;

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3 Responses

  1. higeさんったら僕が買った本を先に読んだんですね。机の上にないと思ったら・・・
    焼却炉の大気汚染物質の除去率というのは、実際の運用でモニタリングしてみないとわからないことが多いので、放射能が微量なものから焼却しながら、モニタリングして、状況を把握し、場合によっては停止することができるようにしておくべきですね。

    放射能も不安だけど、実際には、海塩を含むガレキの焼却に伴うダイオキシンや微細粒子による大気汚染の方が現実的な問題だと考えるのですが。

    でも、狭い日本の国土で、焼却処理はやむをえない面もあり、全く無害なガレキ処理はありえないのだから、試行錯誤しながらやっていくしかないと思うのです。

  2. :lol: kasaさん、謹んでお詫び申し上げます。

    「あれ!なんか同じ本が何冊も。いつものように誰か見本とかで置いていったのかしら」
    っと言うわけで、無断借用m(_ _)m
    すぐ返しておきましたので、ひらにお許しを...



    > 全く無害なガレキ処理はありえない

    ところで、ゴミの焼却施設って、一般廃棄物では普通どの程度の有害物質の漏洩を許容しているのでしょうかねぇ?
    アタシの浅薄な理解では、有害物質は限りなくゼロに近い排出と考えていました。
    完全に気化した毒物はトラップが難しそうですが、大気や陸水を汚染する物質は、やはり勘弁してほしいと :mrgreen:

  3. 工場などからの大気汚染物質の排出量は大気汚染防止法で規制されていますが、100%の除去を求めているわけでもないし、すべての有害物質が規制されているわけではありません。また、今の公害防止技術では99.99%の除去はできても、100%は不可能です。0.01%の排出割合も、元の焼却量に比例して、実数は大きくなります。
    一方で、焼却設備は大きいほど、除去効率は高く、効率が良いのです。
    小規模施設を各所に整備するのか、大型施設を集約的に整備するのか、どちらがいいのかは、それぞれの地域の個性に合わせた選択であり、政治家の判断が試されるところです。

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