代表のkasaです。
菜の花オイルの限定産地の元大町スキー場を開墾した菜種&ソバ畑は、NHK朝ドラ「おひさま」のロケ地です。ソバの花が一面に咲くゆるやかな坂道を、井上真央さんふんする陽子が自転車で走っていると、日傘をさしたきれいなご婦人に出会う、繰り返し使われる重要なシーンのロケ地です。
そこの菜の花がシカの食害で全滅したことはすでにご紹介したとおりです。
昨日、菜の花農業生産組合とシカ食害対策などについて話し合いました。信濃毎日新聞記者が取材に来ていて、今日の記事に大きく出ました。
シカ食害が判明した直後、生産組合では、「おひさま」放映に呼応して、ソバをまいて、6月に花を咲かせて、その後すきこんで、7月末より通常のソバ栽培に戻ることを検討しました。しかし、残念ながら大町市の積極的な協力が得られず、断念しました。
地域づくり工房としては、大町市が半額程度しか費用負担しないのであれば、その半分を分担し、労力も提供する用意があると持ちかけました。
しかし、組合の方々は、たんに花だけを咲かす農業に抵抗があるのと、市がポスターや名刺などでこの菜の花&ソバ畑の風景を利用しているにもかかわらず、その保全には非協力的であることに憤慨しており、ふつうに生産活動をしていきたいと考えているのを知り、その意向を尊重することにしました。
実際、現地に行っても、ここがロケ地であることがわかる掲示は、のぼり1本と私が作成したデータを市で大判コピーしたものをベニヤ板にテープで貼り付けたものだけ。これがたびたびはがれて、私やスタッフも行くたびに補修しています。現地に行くと、いつも観光客がいて、このみずぼらしいポスターを背景に記念撮影をしています。
生産者のみなさんは、こういう光景をみるにつけ、大町市の「おひさま」誘客対策ってこんなものか、と思うそうです。ソバを育てても、その産地に不特定多数の人が出入りする対策なんかも期待できない。あまり過剰な期待はしない方がいいし、へたに「協力」してもらっても恩着せがましくされるだけだと、語気を強めていました。
観光資源をPRするだけが観光行政ではありません。資源を保全し、育てる事業をしてこその観光行政です。その重要性が理解できていないようです。担当者レベルでは心配もして下さり、努力されているのは伝わってくるだけに、残念なことです。
とはいえ、シカ食害後、おこしなおした畑の景色はとてもきれいです。いったん消えかけていた「幻の池」もこのごろの雨で大きくなっています。
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3 Responses
金曜日, 20. 5 月 2011
今日はカーボン・カウンセラーの研修で地域づくり工房のエコツアーに来てくださった方々を案内しました。「長野市とも空気が違う」「中山高原からみえる山もすばらしい」などと、大町をとっても気に入ってくださって、「人材もすごいね!」と感心してくださいました。
金曜日, 20. 5 月 2011
大町市は観光PRが下手ですよね。
「おひさま」も「岳」も松本市は街中で大々的に宣伝して、観光客誘致にかっているというのに。
住んでいると気がつかないかもしれないけど、大町には、山も川も湖も湿地帯もそばや菜の花畑ものどかな田園もある。
そういった風景を撮りたい映画やドラマにとっては、魅力的な景色だと思う。
(市役所の観光課ではなく)シネマコミッションを立ち上げて、撮影への協力体制をとれば、観光客誘致につながり、町もにぎわい、雇用も生まれ、移住してくる人も増えるかもしれない。
資源があるのに、もったいない。
金曜日, 20. 5 月 2011
そうですよね
「おひさま」でも、安曇野市や松本市にないからこそ、大町市・美麻のそば畑や塩尻市・奈良井宿が選ばれているのですよね
資源を生かさなくては