代表のkasaです。
北アルプス広域連合が2月2日に行ったごみ焼却建設請負工事の入札は、広域連合が設定した「最低制限価格」(これ以上低い価格では落札しないとあらかじめ内部で決めておいた価格)と全く同額(4,090,797千円)で落札された。
当然疑惑が生じる。しかも、既存の大町市環境プラントの工事を行った業者が落札しているのだから、疑いは深まる。「出来レース」ではない。応札した他の業者は本気で落札をめざしていたことを私は知っている。
広域議員や市民の指摘を受けて、広域連合は「調査」を行った。広域連合役員らが、落札業者と広域担当職員を調べる「内輪の調査」である。問題の「事実は確認できなかった。」のは当然の帰着だった。
担当職員に問題がなかったとすれば、連合長(大町市長)をはじめ役員を調査の対象にすべきであるが、そんなことはしない。
・大北森林組合での県と組合の馴れ合いによる契約と不正の隠ぺい
・「国際芸術祭」をめぐる1億5千万円もの「随意契約」
・北アルプス広域連合における最低制限価格ぴったりの落札
これら3件が連続して発覚している事態は、大町市とそれを中核とする大北地域は「契約にゆるい地域」であることを如実に示している。
そのツケは住民の負担となる。
北アルプス広域連合のごみ焼却場(処理能力:40t/日)と同規模の近年の落札額(t当り単価)で比較すると、t当り単価で600万円から1,300万円余も高い価格で落札している。
・北海道遠軽地区広域組合(32t/日、H27.4落札):97,125千円
・滋賀県野洲市(43t/日、H26.6落札):100,233千円
・群馬県館林衛生施設組合(50t/日、H26.7落札):103,680千円
・北アルプス広域連合(40t/日、H28.2落札):110,452千円
長野県内で比較しても、t当り単価で2千万円~5千万円も高い価格で落札している。
・小諸市(24t/日、H25.6落札):92,083千円
・南信州広域連合(93t/日、H26.12落札):68,817千円
・上伊那広域連合(118t/日、H28.1落札):80,000千円
・北アルプス広域連合(40t/日、H28.2落札):110,452千円
ところで、
過日の「大町の芸術祭を考える会」が開催した2回の討論会で、2回とも最後に発言された方は、K氏との随意契約の正当性を、概略以下のように説明された。
「芸術作品の価格は、例えば絵画であれば号単位で価格が決まっている。その通りに買ったらとても高くつく。しかし、K氏が仲介することで安く作品を購入できるので、市民のメリットとなる。その内訳は明らかにできないのは当たり前である。」
私は聞き間違えてしまった。
「K氏が安く買いたたくので、バックマージンがK氏及びK氏の事務所にたんまり入る。」
これは、繰り返すが、私の聞き間違いである。
しかし、1億5千万円を丸投げで、内訳を求めずに随意契約するのであれば、そう勘繰りたくなる気持ちも理解してほしい。
「契約にゆるい地域」というレッテルは、地元業者にとっても、納税者にとっても、何のメリットもない。