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Author: admin
• 木曜日, 8 月 06th, 2015

8月3日、自然エネルギー大北地域協議会が主催する『小水力発電施設等見学会』というのに参加して来ました。

今回は、主に農業用水路を利用した施設を中心に発電所2ケ所、大町市内の適地候補地1ヵ所の見学と意見交換会というプログラムでした。
土地改良区が主体となって行っている、あるいはこれから行う計画という事で、まさに工房の「くるくるエコプロジェクト」の今後の企画に格好の材料に為ろうかと。先ごろのレポート(白馬平川小水力発電所) も白馬村の土地改良事業であったようです。

e4b8ade4bfa1e5b9b3e5b08fe6b0b4e58a9b5右の写真は「中信平小水力発電所」の内部です。さすが国営事業です。大変豪華な施設です。施設諸元の詳しい情報はコチラをご覧ください。水量が多く落差が小さいのでチューブラという配管内プロペラ水車を使用しています。農水省の国営事業ですが管理運営は中信平土地改良区連合が委託されています。

最大出力は499kWですが平均的な出力は400kW強のようです。用水路の改修も同時に行ったようですが、総工費は15~16億円かかったそうです。キロワット当りの投資額は約400万円になります。FIT制度(買取制度)を利用して工房で目指しているキロワット当たりの投資額は最大200万円程度ですから、こちらの発電所はとても高価な施設だという事になります。税金の無駄遣いにならないようにしないとネ:mrgreen:

e4b8ade4bfa1e5b9b3e5b08fe6b0b4e58a9be999a4e5a1b5e6a99f1これだけお金をかけた施設ですから、ゴミを取り除く「除塵設備」も大変豪華なものでした。
2番目の写真は取水口のスクリーンです。ここに引っかかったゴミは水中に沈んでいるレーキ(櫛の歯)が上に掻き上げます。さらに、そのゴミはベルトコンベア(3番目の写真)で水路の外側に運ばれ、これをトラックで処理場に運び出すことになります。

※ 「中信平小水力発電所(取水口・発電所等)」の場所は未だ地図等に反映されていない模様です。コチラにグーグルマップの位置情報リンクを貼っておきます。

大町の町川発電所ではコンベアは無く、除塵ネット自体がベルトの様に移動して、ブラシで掻き落とされてコンテナに溜まったゴミはコンテナごと引き上げて軽トラック等に移して処理しています。

e4b8ade4bfa1e5b9b3e5b08fe6b0b4e58a9be999a4e5a1b5e6a99f2こうした発電そのもの以外に多大な費用や労力を要するのが既存の一般的な発電技術です。また、水車と発電機のメンテナンスもこれらの規模では発電機メーカーに一切をお任せしなければならず、定期点検やオーバーホール時にはさらに数千万円単位の費用を要します。

工房では、とにかく発電コストの削減を第一に農業用水路での発電を考えています。それにはやはり川上発電所のような低落差・底回転数の開放型らせん水車の普及に拘っていきたいと思いました。除塵は間隔5~10センチ程度の鉄筋スリットで十分であり、大規模な改修やメンテナンスも自前で可能です。その費用も一回数万円というレベルです。

ただし、全く残念なことに、国内でらせん水車の製作を行っている会社はまだ一社に過ぎず、生産台数も少ないため価格もかなりいたします。
今後は、各地の鉄工所や土地改良区の協力を得て、是非、農業用水路でらせん水車を使用した発電の普及に努めていかなければ...

e4bb8fe5b48ee58886e6b0b41見学コースの最後に、農業用水路を利用した「小水力発電・適地候補地」を見学しました。
こちらは、大町地域、昭和電工導水路の仏崎分水でした。
e4bb8fe5b48ee58886e6b0b42見学時は豊水期にあたり、水量・落差ともに申し分のない敵地でしたが、秋から減水し翌春まではかなり水量は少なくなるそうです。
ここは、かつて工房の設立にも関わった故合津今朝吉氏が当時から候補地に上げていた場所でした。その時期に合津氏が発電好適地の候補としたのは4箇所、大町新堰の大落差流路、昭和電工の閏田分水、上記仏崎分水(この内前記2ケ所はすでに開発完了)、そして最後に残ったのが木崎湖分水です。これらに10年以上前から関心を寄せていた合津氏の見識の高さに今さらながら敬服いたします。

最後の適地候補地、木崎湖分水には是非とも工房で市民発電所を造らねば...

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One Response

  1. higeさんお疲れ様でした。
    市民発電所 がんばって造りましょう!これからは小水力の時代ですよ :!:
    原発なくすためにも、太陽光でけでなく、いろんな自然エネルギーを生かしていかなければ・・・

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