トップページ » 菜の花ブログ » 健康被害対策を最重点としたベラルーシでの原発災害からの復興

Author: kasa
• 木曜日, 4 月 17th, 2014

今日は、福島原発立地周辺町村の意見交換会があり、双葉8町村の若手勉強会のコーディネーターをさせていただいている関係から同席させていただきました。

意見交換会での話題提供者は、駐日ベラルーシ共和国の特命全権大使セルゲイ・ラフマノフさんです。同国におけるチェルノブイリ原発災害からの復興について、かなり詳しくお話されました。

40枚のスライドのうちの約半分(18枚)は健康被害対策についてでした。それは、医療にとどまらず、健康管理、福祉、生活補償に至る全面的なものです。

日本の公害健康被害補償制度に似たところもあるので、私は、日本での公害病認定制度の成立に至る過程や制度内容などを簡単に紹介しながら、財源措置や自治体との関係、認定をめぐるトラブル等について質問しました。

大使は、「私たちの国は社会主義を経験してきたので、今でも政治の基本は住民にあります。」と、復興において何よりも優先されるべきものが住民の健康被害からの救済にあったことを強調されました。他の方からの質問にも、「原因が放射能によるものとは言い切れないものでも、そういう地域に住んでいることをもって救済する」と答えていました。

私は、「日本では健康被害が生じない程度の汚染レベルであることを説明するのに一生懸命で、住民の不安に応えていない。」と指摘すると、被災地の自治体職員も、「万が一健康に影響が出ても、それが放射能が原因とは言い切れなかったとしても、ちゃんと救済するし、健康管理すると、国が約束してくれれば、住民は安心して戻れるし、自治体もその安心の上に復興計画を作れる」と訴えていました。

8年間かけて全土で作成した汚染マップも、健康被害対策や復興計画の土台として重要であると、大使は強調されていました。出席した自治体職員からも、「そういうマップがまだ福島ではできていない。ぜひ日本の政府にも提案してほしい」と切実な声がありました。

原発災害の復興において、健康被害対策はあらゆる計画の基盤であることを再認識しました。

また、ベラルーシ共和国は、大型トラック(世界一の400トントラック等)の生産で世界の3割のシェアを持ち、放射能測定器や健康管理機器の開発・生産を要にハイテク産業を育てていることを知りました。悲惨なチェルノブイリ事故の教訓を生かした産業振興にも学ぶことが多々ありました。

今年度も、双葉8町村の若手職員勉強会のコーディネートをさせていただくこととなりました。貴重な機会ですので、福島第一原発立地町村の生の声に学びながら、発信していきたいと思います。

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